かわいいけれど害獣
アライグマは、某アニメで主人公のパートナーとして登場したこともあり、
知名度はあるものの、生態はあまり知られていない生き物です。
元々は北米に生息する生きものだったもので、
持ち込まれたのちに脱走した個体や、
ペットなどとして持ち込まれたものを、意図的に逃がしたりしたことで、
日本でも繁殖し、野生のアライグマとなっています。
彼らはいろいろなものを食べる雑食性のうえに、
繁殖力が強く、在来種の生態系への影響が問題視されている他、
農作物や畜産動物への被害はとても深刻です。
被害はそれだけにとどまりません。
山梨県の南アルプス市では、重要文化財を含む神社仏閣の4割に、
建物の柱や外壁に動物の爪痕が発見されたそうです。
仕掛けられたカメラにはアライグマの姿が映り、
傷跡も彼らの仕業ではないかと考えられています。
各市町村は、被害の実態を調査したうえで、
捕獲や防除を続けていく方針ですが、
県では、アライグマの増加や分布の拡大を阻止しながらの、
野生のアライグマの完全排除を掲げるのみで、
現場である市町村との温度差があるのも実情のようです。
犬や猫などを含めた野生動物、野良の動物たちに対して、
無責任なエサやりなどをする方々もいらっしゃいますが、
その動物たちの多くは、飼い主たちが無責任に飼育を放棄したことで、
個体数を増やしていったものかもしれません。
結果として、無関係であった多くの動物たちや人間が、
被害を受けることになってしまいます。
在来の動物たちはもちろん、
遠くから連れてこられたような動物たちも、安心して暮らせるように、
一度迎えたいのちは、最後までしっかり育ててあげたいですね。
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元記事:「産経ニュース」
http://www.sankei.com/life/news/180306/lif1803060010-n1.html